投資の前に貯金が大切な理由

「貯蓄から投資へ」最近よく聞くフレーズですね。

特に最近NISAの大幅な改正が話題になっていることもあり、「やらないと損」とか「貯金は無意味」とか、スローガンだけが一人歩きしてしまっている印象があります。

確かにバブル期と違い、貯金だけでお金が増える時代ではありません。

しかし、やみくもに投資を始めるのではなく、最低限の貯蓄を確保した上で始めることが大切です。

投資で勝つ為の秘訣は「長く相場にいつづけること」だと考えています。つまり「暴落相場を乗り越えられた人」だと言ってもいいかもしれません。

上のグラフはNYダウの算出開始以降の株価の推移になります。皆さんはこれを見てどういう印象を持つでしょうか?

「何度も暴落を繰り返しながら、成長していく」これが、経済です。

しかし、大半の人はこの株価の暴落局面で市場から撤退してしまいます。(投資を止めてしまう)

何故でしょうか?不安になるからです。

でも長期投資ではこのリスクを乗り越えられた人だけが、大きなリターンを得ることができます。

その為に大事なのが「貯金」です。

投資はあくまで「余裕資金」でおこなう。これが鉄則です。

余裕資金とは「たちまちは遣う予定のないお金」と考えています。

たちまち遣う予定のないお金が分らなければ、逆に「近く遣う予定のあるお金」を考えてみて下さい。

生活費とは別に、家電の買い換え、家族の病気やケガ、車の車検代、冠婚葬祭費用・・・

これらは比較的近く遣う可能性の高いお金ではないでしょうか?

この分については貯蓄として確保しておく必要があります。(※生活防衛資金)

この生活防衛資金が幾ら必要かは家族構成や考え方などにより異なりますが、目安として生活費の半年分~1年分くらいは必要ではないかと考えています。

もちろんこれがあれば絶対安心ということも、絶対投資を止めないということでもありません。

生活防衛資金を貯蓄として確保した上で、NISAやiDeCoなどの投資をスタートすることで、株価変動に一喜一憂せず「長く相場にい続ける」ことができるのです。

どうか政府の「貯蓄から投資へ」を、「貯蓄を止めて投資へ」に捉えないようにしてください。

あくまで「貯蓄を確保した上の投資」が大切です。